オリジナルストーリー 因果応報 高校二年の二学期。年の瀬も近づいたある寒い朝のこと。「はあ……間に合うかなー」私は白い息を吐きながら独りごちた。 いつも駅までは自転車なのだけど、今朝いつものように乗ろうとしたら、タイヤの空気が完全に抜けていた。パンクしたのだ。ここ最近、タ... 2024.04.27 オリジナルストーリー
オリジナルストーリー レインコートの女 友達の家へ遊びに行った帰りだった。『それじゃ優香、気をつけて帰りなね』「ありがと、また明日ね」別れてからもまだ話し足りなくて、携帯で友達とお喋りしていて、やっと切ったところだ。空は太陽の名残が微かに残っているだけで、周囲は夕闇に包まれている... 2024.04.27 オリジナルストーリー
オリジナルストーリー 公園の女 高校の登下校の途中に、駅から自宅までに児童公園があった。そこを通るとショートカットできるので、いつも通り抜けていた。 日がかなり短くなってきた一年生の二学期半ば頃。その日は所属している剣道部の練習で少し遅くなり、すでに陽は落ちて暗くなってい... 2024.04.27 オリジナルストーリー
オリジナルストーリー 出るという民宿 高校一年の夏。所属している剣道部の初めての合宿でのこと。 スポーツセンターの道場を借りての四泊五日のスケジュールだ。宿泊するのはスポーツセンターから徒歩五分ほどの民宿だった。合宿とはいえ、やはり泊まりがけでどこかへ出かけるという、非日常体験... 2024.04.11 オリジナルストーリー
オリジナルストーリー 落ちてくる男 俺(水瀬優弥)が高校一年生の時の話。そろそろ高校生活にも慣れてきた、初夏に入った日の通学途中。なんとなく気になって見上げると、ビルの屋上に人影が立っていた。思わず立ち止まり、後ろから歩いてきたサラリーマンがぶつかりそうになって、舌打ちをしな... 2024.04.11 オリジナルストーリー